何を残して何を捨てるか、その選択が自分にあるならまだいいが、自分にも選択できないときがある。
銀座MUKU STUDIOは、3面が窓に囲まれ天窓まで付いてとても明るく、しかも、無垢材でフローリングした奇麗なスタジオだ。 1年半たった今も木の香で満ちた部屋に入るとほっとする。
しかし、ここを立退くにあたって原状回復をしなくてはならない。床を外してタイルカーペットに戻し、更衣室を撤去し、東側の3つの窓をシートで塞がなければならない。それらに掛かる費用はなんと150万。
フローリングにすることで、物件価値を高めたはずだと思うのだが。その価値が認められずに、やすやすと取り払われ沢山のゴミを出していく ことは無駄としか言いようがない。もちろん、退去すると決めたのはこちらの選択なのだが、賃貸契約にある原状回復という約束事には、もう 少し柔軟性が欲しい。
先日、この物件の内見に来た会社役員の2人の男性が、目を丸くして、「奇麗な部屋だ」、「もったいない」を連呼していた。この人たちがこのままで借りたいと申し出てくれることを、ただ祈るばかりだ。
2007-07-02
カテゴリ: Toshiのつぶやき