数多くある「ヨガ教師トレーニング(YTT)」の中でどこを選ぶかという基準は非常に重要なので、私はYTT説明会の中で必ず触れるようにしてます。
何を基準に選ぶかというのは、例えば、日程、開催期間、受講料、開催場所、宿泊型/通学型などです。こうした選択基準の中でどれを優先するかは、時代によってその傾向が変化しています。そして、それは本人だけでなくヨガに対する世の中の価値観の表れでもあると思っています。
コスパやタイパといった尺度だけで計りがちな最近の傾向を理解しつつも、YTT説明会では、長年ヨガをしてきた者として、また実際にヨガ教師を育ててきた立場として、それだけでは計れない大切なことを本音で話させてもらっています。
YTTを選ぶ基準として、日程、開催期間、受講料、開催場所、宿泊型/通学型などは、概ね受講生側が気にする要素です。
しかし、指導する側の視点でいったらそれは違うのです。
「どんなヨガなのか?」
「どんなポリシーをもつスクールや講師陣なのか?」
「これまでの経験値や実績は?」
といった一見「どこでも同じはずだ」と思われがちな、それでいて実はとても違うさまざまなYTTの相違点にこそ、卒業してから長期に渡り、自分の指導法に影響を与えていく要素が潜んでいるのです。
例えばパワーヨガのようなフィットネス系のYTTだったら、そこで学ぶのは肉体的なヨガになります。であれば、卒業して指導するのも肉体的なヨガになります。ということは、そこに集まってくる生徒たちも肉体的なヨガを求める人たちになります。
同じように瞑想的なヨガを学べは、卒業後に指導するのは自ずと瞑想的なヨガになるでしょうし、瞑想的なヨガを求める人たちが集まってくるのです。
どのようなYTTを受けるかで、卒業してからも長期に渡り、自分の指導法に影響を与えるだけでなく、そこで自分が関わっていく人たちや作り上げるヨガコミュニティのあり方まで決まってくるといっても過言ではありません。
だからこそ、自分が将来、どういう人たちやコミュニティと関わっていきたいのかということを含めてYTTの選択を検討した方がいいのです。
受けたYTTのヨガが自分に合ってなかったら、卒業してからまた違うヨガを学べばいいではないかという意見もあるでしょう。実際、次々と違ったトレーニングを受け続ける指導者もたくさん見かけます。しかし、果たしてどちらがコスパ・タイパなのでしょうか?
残念ながら日本のヨガの資格は国家資格ではありません。ほとんどのヨガスクールは、米国の組織団体であるヨガアライアンスに認定してもらうことで、スクール独自の認定書を発行しているだけです。日本においてヨガ資格というのはあってないようなものです。
だからと言って、トレーニングやヨガアライアンスの意味がないと言いたいのではありません。ヨガ資格という肩書きはあってないようなものだからこそ、資格云々よりも、そのトレーニングの内容を真剣に考えるべきではないかと言いたいのです。
資格の習得以上に、そのトレーニングが自分自身や自分の人生に価値ある投資になるかということです。それを受けることで自分自身を成長させ、その後の人生がより自分の望む方向に進む可能性が出てくるかということです。
「どのようなヨガをするか」は、何もヨガ教師になる人だけに関係した話ではありません。自分がどのようなヨガをするかによって、自分自身の体や心との関係性や日常の生き方にまで変化を起こす影響が違ってくるからです。
だからこそ、ヨガをして自分は何を得たのかを日々の練習の中で自問することです。また、自分はヨガをすることでどうしたいのかを同じように自問し続けることです。この自問が、自分の中を知る探求となるのです。
コスパ・タイパも大切な要素ですが、それだけを優先することなく、本当に私は何をしたいのだろう。その為に私に必要なヨガはどんなヨガなんだろうと探り続けることです。
その自己探求の中から、ヨガ指導の道がイメージできるようになった時、自分はどんなYTTを受けたいのかも自ずと明確になっているはずです。
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2025-02-18
カテゴリ: Toshiのつぶやき