すっかり春めいてきました。
お母さんになり、主婦になってそろそろ1年、家の中では台所にいる時間がだんだん長くなってきました。食いしん坊一家だというだけでなく、料理は意識を集中させるので心が落ち着くし、ふとしたことからヨガと同じ真理が実生活にも働いていると実感させてくれます。おにぎり一つを握るにも、私が握るとほろほろ崩れておいしくない。産後夫が握ってくれたおにぎりは、すごくおいしかったのに…と夫婦で話していたら、「ハラ」で握ってる?と聞かれました。手先だけでなく、体の中心から握る、動く。同じ道理でジャムの瓶をあけるときにも、すぐに人に頼らず「ハラ」で開けてみようとしたら、意外とパカッと開くことの多いこの不思議。ヨガで体を動かす時と同じなのでした。
もう一つ最近目から鱗だったのが、「なにもせずそのままにしておくこと」「待つこと」が料理をおいしくするということ。キッチンに立っていると、ついかき混ぜたり、何かしようとしてしまう。でも、あえて必要なことをしたらあとは触らずおいておく。自然に任せ、火加減を調整しながら見守る。その方が優しく、バランスのとれた、素材そのもののおいしさに満ちた料理になる。他者を尊重するということ、見守るということがどういうことなのか、料理というアーサナがヒントをくれたようです。
2009-03-21
カテゴリ: アーユルヴェーダの日々