アーユルヴェーダの日々 - 日々是好日|お正月明けの過ごし方


年末年始、みなさんどのように過ごされたでしょうか?

年末はインフルエンザや風邪など、流行性ウィルス感染症も広がりました。
また、大晦日やお正月となると、何かいつもと違う過ごし方をしなくちゃ!
という気持ちになるのは、本当に不思議です。

アーユルヴェーダの知恵をもとにした、この時期の過ごし方について
私自身も実践して、役に立つことをいくつかご紹介します!

①風邪気味?なんとなく調子が悪い時

学校の生活指導さながらですが、「手洗い&うがい」は基本&とても重要です。
せっかくだから、好みの香りのハンドソープや石鹸を使ってみては?
冬はヴァータという風と空のドーシャが増えるので、サンダルウッドやヴァニラなど重さと甘さのある香りや、ウッド系の落ち着く香りが好相性。

うがいには是非、海塩を加えて「塩うがい」を試してみましょう。
未精製の海塩は適度な熱性があり、浄化を促す力があります。

②ライフスタイルを整える睡眠

年末年始の特別な雰囲気の中、いつもより夜更かしすることも多いかもしれません。
寝る時間と起きる時間が変動すると、冬に増えるヴァータは非常に不安定になります。

まず、寝る時間から整えると、生活リズムを取り戻しやすいです!
ヴァータが多めの人、例えば冷え性、不眠症、痩せ型、乾燥肌などの人は、夜は10時を目処に8−10時間、長めに睡眠をとりましょう。
ピッタ、カパが多い人(ぐっすり寝て眠りが深いタイプ)はその日のうちに寝るのを心がけて。
どのドーシャが優勢の人も、太陽が沈んでいる時間が長い冬場は、自然のリズムに合わせて、夏よりも長めに眠ると良いです。

③普段と違う食事を続けて摂った後の整え方

食間を空けずに食べ続けたり、普段と違う豪華な食べ物を続けて食べるなど、年末年始は食べ物や食べ方も、普段とは変わりがちです。
冬に増えるヴァータは、ながら食べ・間食(または空腹になる前に次の食べ物を摂ること)によって、大きく乱されます。

ヴァータが乱れると、ゲップやオナラなどガスが増えたり、胃腸からゴロゴロと音がする、便秘(または下痢と便秘を繰り返す)、腹部膨満感など胃腸に影響があります。

また、ヴァータは風の要素ですから、体の中の風が乱れるので、消化の火「アグニ」が弱り、空腹を感じない、消化不良、体重増加などが起こります。

日常生活に戻る時にはぜひ

  • 間食をやめて、食事の間をあける
  • 空腹を感じてから食べる
  • 食後は左を下にして休み、その後軽く散歩する
  • 思い切ってテレビやスマホをOFFにして、静かな環境で味や匂い、食感などを十分感じる「マインドフル・イーティング」を取り入れる

等々試してみましょう。

④溜まっている不用物を浄化する

生活リズムが乱れると、代謝や浄化が進まず、心身にアーマ(未消化物)が増える可能性があります。
アーマがあると、体が濡れた毛布のように重い、眠気が取れない、頭がはっきりしないなどの症状が出ます。

朝の過ごし方に取り入れられる簡単な浄化方法を紹介します。

①「タンクリーナー」で舌を掃除する。銅製、またはステンレス製がおすすめ。
②鼻の浄化には「ネティ」を。塩水で鼻を浄化した後、ごま油かナシヤオイルという鼻腔を守るオイルを塗る
③最初に口にするのは、白湯にする。冬場は長めに穏やかに沸騰させ、火を多めに取り入れると良い。

⑤体が温まるくらいのエクササイズ

冬のドーシャ、ヴァータは最も「冷たい」ドーシャです。
じっとしているとどんどん冷えて、固まってくる体を、少しづつ動かしましょう。
体が温まるくらいのウォーキングやヨガは、ヴァータが多い冬や、更年期以降の繊細な状態の体にも、無理なく実践できます。

アーユルヴェーダも日々是好日

アーユルヴェーダやヨガ哲学をもとにしたライフスタイルには、心身を健やかに、浄化する知恵がたくさん詰まっていますが、1年365日、欠かさず優等生でいようとすると、逆にストレスになったり、他のライフスタイルを良しとする人に対して批判的になったりしかねないです。

元々禅語の「日々是好日」という言葉には、一般的に以下のような解釈があります。

・毎日が良い日となるよう努める
・日々について良し悪しを考え一喜一憂せず、常に今この時を大切にする
・あるがままを受け入れる

どんな1日であっても、その日が良い日になるよう努め、起きたことはあるがままに受け入れ、良し悪しのジャッジをせずに大切にするスタンスは、アーユルヴェーダも同じ、と私は思います。

大切なのは、その日を楽しみ、自分の体、心の状態をそのままに感じた上で、ではどうなりたいのか、という点に注意を向けて、自分にできることをひとつ一つ、できる範囲で実践していくことではないでしょうか。

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ライター:三浦まきこ
2004年にヨガ指導を始め、2005年退職と同時に渡印、インド政府公認シバナンダヨガ教師養成コース修了。2005年に東京都銀座にMUKU STUDIOをオープン。徐々にクリパルヨガ教師のあり方に対する共感が強まり、2006年よりクリパル・ジャパンの経営に携わる。2007年に米国クリパルセンター公認500時間ヨガ教師トレーニング修了、山梨へ転居。2021年埼玉県日高市へ転居。2022年に米国クリパルセンター公認/National Ayurvedic Medical Association認定アーユルヴェーダ・ヘルス・カウンセラーとなる。 母、妻、ヨガ教師という肩書き以上に、女性である自分自身に正直に、リアルであることを大切にしながら、ヨガ指導やスタジオ運営に関わっている。

2025-01-11

カテゴリ: アーユルヴェーダの日々

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