アーユルヴェーダの日々 - 子ども向け「カーズ」から学ぶ

最近の息子のお気に入り『カーズ』というDVDの中でこんなシーンがある。
5分短縮するためにまっすぐの高速道路を走る車たち、目標へ着くことが目的で、強い集中力と目的意識があるが、走ること自体は楽しんでいない。一方、蛇行する一般道には、長い年月をかけて自然が作り出した美しい景観があり、旅そのものを楽しむゆとりがある。生き方やヨガに繋がる印象的なシーンだ。

目標に一刻も早く辿り着きたい。私だってそう思う。でもそこにはいつも焦りと不安が同乗し、やっとゴールに着いても、また次のゴールに向かっている・・・これでいいのか?と疑問を持つこともある。かといってのんびりと、名もない道をただ進む毎日を送っていると・・・『こんなことをしていていいのだろうか?』と同じように不安が顔を出す。当たり前に見える自然の美しさや命の繋がりに気づきを持ち続けるには、はっきりとした意識を常にキープしなくてはならない。どちらも、困難な道なのだ。

私も高速を突っ走る車のひとつだった。今、子どもを持ち、スローダウンする毎日と、今までのあり方との狭間で心が揺れ動くことがある。そこで、ヨガが自分自身を導いてくれる。

ポーズの目標へ向かって集中力を増していくヨガは、心身の強さと柔軟性、そして自信を養ってくれる。一方で、アーサナの練習を中断して、子どもに向かい合い、その時の自分の葛藤、心のあり方と向き合うヨガは、エゴに気づき、新しい意識を開拓し、今起こっていることの価値に気づく素晴らしいきっかけになる。

目の前の人間と繋がることは、意外と見逃しがちなヨガの道だ。シェアをすることで、自分の内にある知恵に繋がることもある。今日、家族とシェアするうち、私は自分の内からはこんなメッセージが聞こえ、日々の指針となるインスピレーションを得た。

「焦らず、今を生きなさい。目の前の新しい命が、世界と繋がり自己を確立する姿を見なさい。そしてサポートしなさい。」

旧暦のお正月を迎え、皆さんはどの方向へ向かいたいですか?
今年も、皆さんの元へヨガの気づきと知恵がありますように。

Hari Om tat sat.

2010-02-03

カテゴリ: アーユルヴェーダの日々

 

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