スタジオブログ - 【三浦敏郎のちょこっとヨガ講座】退屈感は注意力の欠如

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日常生活で同じことが繰り返されると、私たちは退屈することがあります。

コロナ、非常事態宣言、環境問題や世界中で起きている紛争など、本来非常に重要な事柄でも、毎日のようにそうした情報を耳にすると、情報そのものに「飽き」を感じ始めることがあります。

「もう飽きた」と思えば、そこから私たちの興味は落ち、関心が薄らぎ、その延長線上には退屈感があります。

ゲシュタルト療法の創始者フリッツ・パールズが、かつて「退屈とは注意力の欠如だ」と述べてました。注意力が欠如すれば、物事の裏で起きている事柄や周囲との関わり、さらにその意味や価値を理解することを止めてしまうことに繋がります。

毎日の食べるものや着ているもの、住んでいる家や地域や社会に対しても注意を向けなければ関心がなくなり、理解もできず、まるで他人事のようになります。

無気力・無関心は退屈という心理に似ていて、それが続けば人生が退屈だと感じても不思議ではありません。

「今ここ」で起きていることに注意を向ける瞑想は、物事の表面だけでなく、その奥で起きている些細な要素に気づいたり、同じように見えていた事柄に違いを見出したり、違ったものとして見えていた事柄の中に共通したものを見出したりさせてくれます。

外に刺激を求めることで退屈感を紛らわす代わりに、もう少し自分自身や身近なことに注意を向ければ、退屈という心理から抜け出て、興味や関心が湧いてくることもあるでしょう。

瞑想で注意を向けるという心のトレーニングは、私たちに新鮮な発見や洞察を育む素晴らしい機会になるでしょう。

心を知る瞑想〜基礎1〜(木曜午前コース)

三浦敏郎
1981年より神奈川県西部を中心にヨガ指導を始める傍ら、鍼灸院を開設。1991年、クリパルヨガの創始者、アムレット・デサイ師来日の際にスタッフ及び通訳を務めたことが転機となり、公認クリパル教師となる。気づきのプロセスを重視したフェニックス・ライジング・ヨガセラピーの要素を取り入れ、参加者の体験から学びを導き出すメソッドで数々の集中コースをデザインする。クリパルヨガ教師トレーニング・ディレクター。

2022-05-11

カテゴリ: スタジオブログ

 

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