ヨガのポーズを深めたい、内側の静けさに触れたい、日常でも揺るがない土台が欲しい。
そんな時こそ、瞑想の実践が助けになります。
クリパルヨガにおいて、瞑想は単なる補助的なものではなく、自己との関係を根本から変える中心的な練習です。
内なる気づきを深め、感情を安全に受け止め、日常に活かせる力を育みます。
瞑想は、クリパルヨガの「内なる中心」
クリパルヨガは、ポーズの完成形を目指すヨガではありません。
大切なのは、そのポーズの中で「自分の内側に何が起きているか」に気づくこと。
身体の感覚、湧き上がる感情、そして思考の流れ──
そうしたものに丁寧に意識を向ける実践です。
この気づきの力を育むために、瞑想は欠かせません。
ポーズをとっている時でさえ、私たちはすでに瞑想に入っているのです。
それは、ただ静かに座っている時間だけに限らない、より広い意味での「瞑想的なあり方」です。
瞑想を通じてまず深まっていくのは、自分自身への気づきです。
身体がどう感じているのか、どんな思考や感情が今そこにあるのか──
そうした内なる動きを観察する力が、少しずつ育っていきます。
すると次第に、外側のかたちにとらわれるよりも、「内側の体験そのもの」を尊重する姿勢が育まれていきます。
また、瞑想の実践は、「今この瞬間」とともに在ることを教えてくれます。
うまくいっているか、正しいかどうかを気にするのではなく、
ただその瞬間にあるものを、判断せずに受け取ること。
それは、クリパルヨガが大切にしている「セルフ・コンパッション(自己への思いやり)」そのものです。
さらに、クリパルヨガの実践には「動く瞑想」と呼ばれるステージがあります。
瞑想的な意識状態、「動く瞑想」では、この気づきの質が決定的に重要になります。
動こうとするのではなく、内側から自然に生じてくる「動き」。
そんな感覚に身をゆだねるには、コントロールを手放し、
身体と意識がひとつに統合されていくような、深い内的スペースが必要になります。
時には、ポーズの中で感情が大きく揺れ動くこともあるかもしれません。
過去の記憶が蘇ったり、理由のわからない怒りや悲しみが湧いてきたり。
そうしたときこそ、瞑想的な意識は大きな助けとなります。
内側に起きていることを無理に変えようとせず、安全にホールドする器となってくれるのです。
そしてなにより大切なのは、こうした気づきがマットの上だけに留まらないこと。
瞑想の実践を通じて、日常の中でも心が反応する前に、
ひと呼吸おいて「どうしたいか」を選ぶスペースが生まれてきます。
そうして人生そのものが、より意識的で、自分らしい道程と変わっていくのです。
クリパルヨガの瞑想は、特別なテクニックを必要としません。
呼吸を感じる、身体をスキャンする、ただ観察する。
そのどれもが、とてもシンプルで、そして深いものです。
内側へと静かに降りていく時間。
そこにこそ、本当の自由と癒しへの扉があるのだと思います。
瞑想を学び、深めたい人へ
集中コース「心を知る瞑想」(8/8~9/25 金曜午前10:00-12:00)
「瞑想と書籍で理解するクリパルヨガ」(2025年8/6〜2026年5/17(水)6:00-7:00)
2025-07-23
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