この原稿を書いているのは、アメリカ大統領選が終わった翌日です。
驚きましたね…そして、アメリカから来日中の2人のクリパル・シニア教師(クリパルがアシュラムだった時代から今まで、ずっとクリパルを続けている世代の教師のこと)の言葉を思い出しました。
「Everything changes.」 (すべては、変化する)
仏教に諸行無常という教えがあり、ヨガにおいても、この真理を深く理解することによって、心身に安らぎがやってくるといいます…が、本当に、ずっと変わらないものなどないのだ、とはっきり知らされる時代なのだと感じました。
2016年11月に開催されたクリパルヨガ教師の研修リトリートにて
(右から:Brahmani, Jashoda, Toshi, Makiko)
この大統領選の結果が、来日中の彼女たちに、どう受け止められるのか、私は、興味がありました。
ショックなことがあったり、困難にであう時にこそ、その人の本質が出ると思うからです。大統領選の結果を受けて、シニア教師の1人Brahmaniのコメントには、こんなメッセージが含まれていました。
「わたしたちは、事実を全て、そのまま受け止めることができるだろうか? そして、次に起こることを見て、その中で、愛や知恵と繋がりながら、何ができるだろうか?」
全てを受け止めるということは、想定外のことが起きる今の時代に、とても役立つ、力強い実践なのだと思いました。そして改めて彼女に、ヨガ教師としてだけでなく、1人の女性としても、心からの尊敬と信頼を感じ、少し落ち着いて眠ることができました。
一夜明けて今朝、私はボランティアとして「読み聞かせ」に出かけました。
子供の通う小学校で、大きな声で、本を読んで聞かせます。ところどころで子供達とコミュニケーションをとり、本に興味のある子も、ない子も、いつでも近づいていいよ、というスタンスで、15分ほど続けます。
死神と天使の話と、初恋の話を選んで読みましたが、自分の子供にだけではなく、子供達みんなが、豊かに人生を味わってほしいと心から感じている自分に気づきました。 そして、声に出して読むことは素晴らしい呼吸法のような効果があり、体のこわばりが緩み、心身がおおらかになりました。
帰る道すがら、「こんな小さなことでもいいのだ」と腑に落ちました。
どんな小さな行為でも、愛とつながることはできる。
自分にできることもあるのだ、と。
最後に、もう1人のディレクターJashodaの言葉をシェアします。
「人は苦しみを選ぶこともできる。しかし、別のものを選ぶこともできる。」
2016-11-12
カテゴリ: アーユルヴェーダの日々