アーユルヴェーダの日々 - アーユルヴェーダで春をハッピーに過ごそう ~花粉症のあなたへ~ 

山梨に引越して数年経った2011年、とうとう花粉症になりました。 
個人の許容量を超えると花粉症になるといいますが、増えすぎるとバランスを崩す、というアーユルヴェーダと同じ、自然の法則ですね。自然界と花粉症、うまく付き合えるとように、これまでやってみて良かったことを紹介します。 

一言で花粉症といっても、まず症状は色々です。 


くすぐったい、かゆい、
立て続けのくしゃみ、落ち着かない、不眠など

 
ヴァータのアンバランスの症状で、私はここから始まり、そして一番辛い!と感じます。爆発的なクシャミが突然始まり、常に鼻をかんだり、くすぐったかったり、じっとしていられず、鼻をかむうちに皮膚も乾燥して、超バタバタ…全く落ち着きません。 
長期的なケアには アビヤンガ(オイルマッサージ)やネシヤ(オイルの点鼻)のようなオイルケアが有効ですが、症状が強いときは、あらゆる刺激を避けて静かに過ごす、動かない、自分をそっとしておくことが、一番でした。 
そしてヴァータは「大腸に住んでいる」ので、便通を良くすること。そのために時々青汁を飲みます。

微熱、イライラ、鼻血など

熱を伴うこれらの症状はピッタの増えすぎ。ヴァータの風に煽られると、ピッタ(火)は燃え上りやすくなります。 
やらなくちゃいけないことが、あるのに思うように進まない状態では、よりピッタが増えますから、この時期は、少しスペースを増やして、リラックスできるようにセルフコントロールします。 
クールダウンするミント、ユーカリなどの清々しい香りのものを選ぶのも◎ 
ただし、私はヴァータ系の症状が強いので、少し重めの落ち着く香りの方が良いようです。香りは、自分の心身で感じることをベースに選んでみてください。 

鼻づまりや頭痛、体のだるさ、鬱っぽい症状

カパ増えすぎのサイン。粘液(鼻水など)はカパ質、春本番になればなるほど、カパが増えるので、ここが辛い方も多いかと。 
「詰まっている」ときには、甘いもの、お腹に重いものを控えて、胃腸に負担をかけないように、しばらくでいいので、食べ物を調整してみて。甜茶のほか、べにふうき茶などは有効です(でも飲みすぎないように!) 
バタバタと落ち着きのない状態でなければ、スパイスの効いたカレーやチャイはぴったりだと感じます。マスクやメガネを利用しながら外に出て、人と会い、行ったことのないところへ行ってみるのも、気分転換になりますし、室内でできるヨガはぴったりのエクササイズ。 


花粉症は春の症状だからカパ、と一概に言えないところが面白いですよね。 

そして最後に、どの症状が出ている時にも、必ず役立つこと…それは、サットヴァ(善性:清らかで軽く調和した質)を増やすことです。 

整理整頓と浄化(室内のマメな掃除、帰宅後の片付け:花粉を持ち込まない、うがい、手洗い、ネティ(鼻の浄化)など) 
※ただし、ネティで塩水を使う場合、ピッタ、カパのケアには不向きですので気をつけて。 

これらをきちんと、毎日続けてサットヴァを保ち、それでも症状が出る場合は、時には市販薬等をつかって症状を和らげることも必要だと思います。指示通りの量や頻度より少なくても、花粉症をコントロールするのに十分な場合もありますから、自分にあった薬の量に調整して。 

花粉症など困ったことに対して、何かを試し、その効果を計り、その結果を持って次のアクションを選ぶには、自分の体や、心の状態を知ることが必要です。仮にうまくいかないことがあっても、そのおかげでわかることもあるでしょう。花粉症歴7年ほどですが、年ごとに、うまくコントロールできることが増える気がします。花粉症でも、春がやってくるのは楽しみに思いたいですものね! (2018年3月24日)

三浦まきこ
2004年にヨガ指導を始め、2005年退職と同時に渡印、インド政府公認シバナンダヨガ教師養成コース修了。2005年に東京都銀座にMUKU STUDIOをオープン。徐々にクリパルヨガ教師のあり方に対する共感が強まり、2006年よりクリパル・ジャパンの経営に携わる。2007年に米国クリパルセンター公認500時間ヨガ教師トレーニング修了、山梨へ転居。母、妻、ヨガ教師という肩書き以上に、女性である自分自身に正直に、リアルであることを大切にしながら、ヨガ指導やスタジオ運営に関わっている。

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2021-02-13

カテゴリ: アーユルヴェーダの日々

 

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