私たちは、自分の体に対して様々なイメージを抱いていますが、そのイメージが必ずしも現実の自分の姿であるとは限りません。人から見れば羨ましいほど美しくバランスのとれた体の持ち主でも、本人は、不思議なくらいにネガティブに捉えている人もいます。こういう人は、自分の体に対して抱くイメージと他者から見たより客観的な現実との間にギャップがあるのです。
体の硬さや柔らかさに対するイメージにも、同じようなギャップが生じることがあります。これは、ヨガを長年続けた人でさえよくあることです。このようなギャップを抱えながらヨガを続けていると、「自分はもっと柔らかくならなければ!」と思ってストイックに自分を律しようと努めますが、そもそも、現実に対する認識がズレているので、その努力がいつまでたっても実りません。すると、結果が出ない自分を責め始め、さらに自分を追い込むので、そうすること自体が苦痛の連続となります。
ヨガをする時に体が硬いと感じる人は、硬く感じる体の部分とそうでない他の部分とを混合しないこと、力を入れる箇所と抜く箇所を区別することです。そして、時には、自分の体に対するイメージが本当に正しいのかどうかを再確認することがとても大切です。
硬くしている体の部分とそうでない他の部分とを混同しないように、クリパルヨガではプレスポイントという力を入れるポイントを学ぶという話をしました。それによって、必要なところに力を入れながらも、必要ない力は抜いてリラックスしていられるのです。
また、自分の体に対して「硬い」と思っているのは本当なのか。自分の体に対するイメージと実際の体との間にギャップはないのか。それらを探るためには、自分の体を感じとる注意力が必要です。
そのために大切なことは、心にゆとりを持つことです。「ヨガをするとリラックスする」というのは、確かに一理ありますが、逆もまた真理です。まず最初に、心がリラックスするからこそ、ゆとりのあるヨガができるのです。ポーズを完成させることに慌てていると逆効果です。先を急ぐ心を静めて、自分の中で起きていることをゆっくりと感じとっていくゆとりが大切です。
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2020-12-14
カテゴリ: コラム